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「リハ栄養」という新しいテーマに取り組む

2014年6月に東京都新宿区で、リハビリテーションと栄養管理の両方を行う特長を持つ「リハ栄養」ステーションとして開設いたしました。リハビリテーションと栄養管理はいわば夫婦のような関係です。

現在、訪問診療などを受けている在宅高齢者の、約3割が低栄養と言われています。また、低栄養の方が運動をしすぎることで、栄養失調になってしまうということもあります。身体を効率よく動かし消耗を少なくするリハの視点、少しの量でも充分に栄養摂取する工夫、そして、日々の運動や食事をアシストする家族やヘルパーさんの力、この3つが合わさることによって、利用者さんの生活の自立度は大きく変わります。

 

私たちは、病気や障害があっても「自分の生き方を自分で選択できること」を大切にしてお手伝いしたいと考えています。そして、多くの人が力を合わせることによって、利用者さんの「食べるしあわせ」と「痛みを我慢せず、いきいきと気持ちよく身体を動かせるしあわせ」を、共に実現していきたいと思っています。

 

 ※低栄養とは:エネルギーとたんぱく質が欠乏した状態、健康な体を維持し活動するのに必要な栄養

  素足りない状態をいいます。低栄養になると、免疫力や体力、筋力の低下、骨量減少などがおき

  やすくなり、寝たきり状態や病気へのリスクが高くなります。

地域の専門職勉強会から誕生

管理者の建宮実和は、東北大学病院勤務時代、看護師として栄養管理について学び、2009年にNST(栄養サポートチーム)専門療法士を取得、2011年に上京し、地域病院での高齢者の低栄養に関わってきました。また、当ステーションの理学療法士は、高齢者が食事をするために最適な姿勢を考える、訪問リハビリのスペシャリストとして新宿区で活躍してきました。

 

両者は、「最後まで口から食べられる町・新宿」をモットーに掲げる新宿食支援研究会への参加をきっかけに出会いました。その後、会の代表であり新宿区における食支援訪問歯科診療の草分け的存在である五島朋幸氏の依頼を受けて、当地に訪問看護ステーションを立ち上げました。

利用される方の想いを大切にします

ときに、ケアする側の私たちの思いやがんばりがよけいなお世話となって、患者さんやご家族を疲れさせてしまっているということがあります。ご本人のニーズに本当に合っているのかどうか、丁寧に耳を傾けること、また、どんな些細なことでも遠慮なく話してもらえるような信頼関係を築くことを大切にし、毎日の訪問に伺わせていただいています。

 

そうしたコミュニケーション力を備えた人材育成のため、家族介護経験者によって作られた一般社団法人ダイアローグ・メソッド・アソシエーション(D-Methods)の研修プログラムを導入しています。さらにスタッフ向けのカウンセリングも行っており、患者さんやご家族を支えるスタッフが安心して働ける環境づくりにも力を入れています。

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